CM出演のタレント不祥事が相次ぐ!膨大な損害賠償のその後はどうなるの?

芸能人やタレントが「国民的○○」などという人気を博すのに、CM出演がきっかけになることが往々にしてあります。

 

しかし、CM1本につき1億円とか数千万円という破格の契約金がつく大物俳優やタレントの場合には、万一不祥事など起こしてしまうと出演しているCM数×数千万円~数億円という違約金が発生してしまうことに。

 

実際に今年に入ってからも、多くのお笑い芸人や俳優が闇営業や異性の問題でトラブルを起こして莫大な損害賠償請求をされるというニュースが飛び交っています。

 

では、実際にこのようなお金は誰から誰にどのようにして支払われるのでしょうか?あまり知られることのない芸能界の契約について解説していきましょう。

 

そこに見え隠れするのは、芸能界と広告界の巨大権力でした。

 

 

第1章 タレントが売れるのも消えるのもCM次第?CMの威力を探る!

 

ここでいうCMは主にテレビコマーシャルのことになります。有能で見込みのあるタレントを全国民が知るように売り出すために、CMは極めて重要なコンテンツです。

タレントが俳優であれば、CMがきっかけで映画の大ヒットにつながったり、歌手であれば国民的歌手として認知されるきっかけになることもあります。その成功は、芸能プロダクションの運命すら変えることがあるのです。

 

CM企業の種類

CMを出す企業にもナショナルブランドといわれる大企業から、地方のローカル番組にCMをだす中小企業などさまざまです。ただ、大物タレントや大手プロダクションが推す若手タレントの場合は全国規模に顔を売りたいので、やはりナショナルブランドの企業CMに出ることが多くなります。

 

CMスポンサーには芸能プロダクションが売り込む

多くの芸能プロダクションは、自社のタレントをCM企業に対して営業をかけて売り込みをします。いま売れているタレントからこれから大きく伸びそうなタレントまで、その戦略はさまざまです。そこで、芸能プロダクション側とクライアント側の信頼関係を構築していくのです。

 

このように、ナショナルブランドの定番CMに起用されたタレントには、○○年の△△ガールとか□□ボーイなどといった冠がつくこともあるほど認知されるのです。

 

 

第2章 CMタレントが不祥事を起こしたらどうなるの?

 

CMタレントが不祥事やその商品に対するイメージを損ねた場合には、CMの放送予定を切り上げて放送自粛する場合があります。これには、異性関係のスキャンダルだけではなく、反社会的勢力との関係や独身俳優の結婚、妊娠といったプライベートな問題も含まれることがあります。このように、CMという媒体には企業間同士のしっかりとした契約の元でビジネスとして取り扱われており、それに関わる人やお金も非常に多額になるのです。

 

芸能人に人気のCM

芸能人や芸能プロダクションに人気があるCMとは、その商品ではなく「どの広告代理店」かが重要になります。大手の広告代理店は、その相手も大手企業になることが多く、ナショナルブランドのCMは業界トップ3が大方を扱っています。

このような広告代理店は多くの場合、クライアント側からの要求に応えるタレントを芸能プロダクションではなく「キャスティング会社」委託して芸能プロダクションと間接的に契約します。このような中で、国民的スターとなったタレントには1本1億円近い出演料がついていくようになるのです。

 

CMタレントの不祥事が発覚すると?

芸能プロダクションやタレントにとって非常に魅力的なCMという仕事ですが、一度そのタレントが不祥事を起こすと、巨額の損害賠償や違約金が発生する場合があります。

では、この損害賠償や違約金は誰からだれには支払われるのでしょうか?

基本的に損害賠償はクライアント側の企業から広告代理店に請求されます。そして、広告代理店から芸能プロダクションに改めて請求されるのが本筋ですが、実はここにあまり知られていない芸能界の力関係が垣間見えるのです。

 

損害賠償や違約金の支払い

もしもCMに出演するタレントが不祥事を起こした場合には、CM自粛によって被る損害をクライアント側は広告代理店に請求します。

広告代理店は、そのタレントを抱える芸能プロダクションに対してその賠償金を請求することもあります。しかし、現実は広告代理店側が請求しないことも多々あるのです。

それは、その芸能プロダクションが抱えるタレントを、今後使えなくなるというリスクをともなうからです。

あくまで、CM制作の力関係はクライアント側が絶対で、次にタレントを抱える芸能プロダクション、そして広告代理店が制作するというバランスにあります。この場合は、クライアント側に対しても芸能プロダクションに対しても頭が上がらない広告代理店が自主的に支払うことになるのです。

 

巨大な広告代理店企業

このように見ると広告代理店が弱い立場に見られがちですが、広告代理店の最大手の年商は2兆円を超えており、その1割~2割程度が利益となります。もしもCMでクライアント側からの違約金支払いが数億円に上ってもさほど大きな額とは言えないのです。

それよりも、毎年CM制作の依頼をくれるクライアント側と、有能なタレントを抱えている芸能プロダクションと友好な関係を維持することの方が大切といえるのです。

 

このように、不祥事を起こした芸能人の損害賠償についてはあたかもタレント自身が支払っているかのような報道がなされることも多いのですが、そのような契約が無い限りは広告代理店が支払うことも多いのが現実です。意外に知らない芸能界の裏側は複雑です。

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