ソーシャルゲームの広告コストパフォーマンスはどのくらい?エンタメ業界を介した広告成果は低いのか?

ゲーム事業は現在、主に2種類のタイプが存在しています。それは、家庭用ゲームとスマホなどオンラインで楽しめるソーシャルゲームです。

 

そんなゲーム事業における広告宣伝費の決め方は、形のある商品とは違い、大変決めにくい上に難しいと言われています。実際に、ゲーム業界の広告宣伝費の決め方は会社によって千差万別。あまりにも早く変遷するインターネットユーザーに対して、宣伝の手法が追い付かないという点もあるでしょう。

 

正解が存在しない。これが今のゲーム業界の広告宣伝費の現実です。

 

ここではそんなゲーム事業の中でも、レッドオーシャン化しているソーシャルゲームの広告コストに関しての検証をしていきます。ゲーム業界のみならず、どの業界にも必要なマーケティングの基本である“宣伝費の決定”についての問題です。いまゲーム業界に身を置く人はもちろん、これからゲーム業界に参入使用と考えている人も是非とも参考にしてください。

 

 

第1章 ゲーム事業の広告宣伝費の決め方

ゲーム事業における広告宣伝費は、大変重要であり、宣伝なしでのヒットは生まれません。そもそもオンラインゲームは家庭用ゲームとは違い、お店で購入するものではなく、オンライオンでHPなどにアクセスして自ら購入するか、SNSなどの広告を介して購入する方法がほとんどです。

 

そんなゲーム事業の広告宣伝費の決め方は「トップダウン型」と「ボトムアップ型」の大きく2つのパターンに分類されます。

 

それでは、この「トップダウン型」と「ボトムアップ型」の両方の違いを説明しましょう。

 

トップダウン型の広告宣伝費の決め方

この方法は会社のトップ、すなわち経営層である幹部レベルがゲーム事業の全体の予算を決定して行う事業の進め方です。この場合には、ゲームのタイトル数に関わらずにまとめて予算付けをしてから下部層のスタッフがタイトルごとに予算を分配する場合が多い。

 

ボトムアップ型の広告宣伝費の決め方

逆にボトムアップ型では、タイトルごとに事業計画や収支計画を行い必要な経費をはじき出します。

 

 

第2章 トップダウン型とボトムアップ型の利点と欠点

トップダウン型とボトムアップ型では、その経費の計算方法に大きな違いがあることが分かります。

 

トップダウン型の利点と欠点

トップダウン型では、現場の意見よりも会社の経営方針や経営状態に左右されやすく、経営に無理のない範囲での広告宣伝費を計上することになります。

しかし、その費用分配が市場に見合っているかどうかが現場ではなく経営者層に委ねられることになるので、事業の適切な成長の壁になることもあります。

 

ボトムアップ型の利点と欠点

ボトムアップ型では、各ゲームのプロジェクトチームの担当者ごとに事業計画や収支計画が作成され、広告宣伝費の数字も計算されます。一見するとこちらの方が有利に見えますが、実際に計画を立てるプロジェクトチームが自分たちで作ったゲームの試算をするので、客観的な判断ができずにその数字が適正な数値化を見極める経営陣の判断が求められます。もちろんこの目利きができれば、事業の成長にはスピーディーに対応できるため、大きな推進力を得ることができます。

 

 

第3章 ソーシャルゲームの広告コスト

ソーシャルゲームの販売の場合は、家庭用ゲームのように販売開始前の売上予測が全くといっていいほど計算できません。ソーシャルゲームは非常に不安定で不確実な事業なのです。

 

そもそも、ソーシャルゲームの中でもいま人気があるのは基本料金が無料の運営型のビジネス方式で、無料ゲームのユーザーに対してゲームを運営しながら、販促と販売を同時に行わなければならないのです。

 

それでは、このようなソーシャルゲームの広告宣伝費のコスパの良い販促方法を検証しましょう。

 

実績ベースの広告宣伝費

これは売上実績や利益実績から広告宣伝費を決める方法です。この方法は、実際に伸びる可能性の高いゲームかそうでない消えゆくゲームかの判断がしやすいという利点があります。

 

販売見込みベースの広告宣伝費

これは、将来の売上や収益の見込み額から広告宣伝費を決める方法です。あくまで見込みでの計画なので、実績に見合う広告宣伝費になるかは分からない。ソーシャルゲームでは、インストールされても課金などの売上につながらない危険性が伴います。

 

ユーザー数がベースの広告宣伝費

自社のオンラインゲームのダウンロード数やユーザーの数から、その課金値を割りだし、実績ベースで広告宣伝費を決める方法です。もっとも現実的な方法であり、多くがこの方法を採用しています。

 

その他の決め方

ソーシャルゲームにおいても、トップダウン型とボトムアップ型の広告宣伝費の決め方に変わりはありませんが、上記の実績、見込み、ユーザー数をベースにした考え方と会社の経営状態をミックスした販促方法が一番現実的といえるでしょう。

 

 

第4章 ソーシャルゲーム広告のコストパフォーマンスとエンタメ業界

このようにソーシャルゲームの市場はレッドオーシャンでありながらも、それゆえに広告宣伝費は膨大な費用が必要になっています。SNSをつかったキャッシュアウトのない宣伝を行うことも可能な社会とはいえ、なかなか難しいのも現実。そこで最近では、人気のユーチューバーに取り上げてもらったり人気アニメとコラボしたりすることで、社会現象まで起こすようなゲームも存在しています。

 

このように、広告という概念にとらわれずに宣伝できる方法や媒体を見つけることができれば、レッドオーシャン化している業界内にブルーオーシャン戦略を展開することができるのもオンラインの世界ならではのこと。コストパフォーマンスの概念からいくと、広告宣伝費や制作コスト、運営維持費用などを分けるのではなく、パッケージングした長期計画の中でコストや人材の集中を行い、収益の拡大を目指すことが大切です。

 

今後も、ソーシャルゲームとエンタメ業界のコラボレーション企画は持続するでしょう。その中で、エンタメ業界のエンターティナーとソーシャルゲームのキャラクターがマッチングして、両方にメリットのある提案ができればお互いがウィン・ウィンになることができます。

 

いまや、両方がレッドオーシャンです。上手なコラボレーション企画で生き残り、勝ち組へと成長していきましょう。

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