YouTuberはYouTube市場の劇的な変化と芸能人の参入に対応できるのか?

YouTubeが世に出始めてから、すでに15年もの歳月が経ちました。

その間に人気のYouTuberが何人も登場し、「大人になったらなりたい職業」の1位になるほどの地位も獲得。

 

しかし、ここ数年のうちにYouTuberとコンテンツは飽和状態になり、一部ではありますが視聴数を稼ぐために法を犯すものまで現れ、その立場が危うくなる場面も散見されるようになりました。

 

またYouTube市場においても、広告単価の低下や、芸能人のYouTube進出といった劇的な変化が起こっています。

 

これまで活躍してきたYouTuberは、その変化に対応できるのでしょうか?今回は、そんなYouTuberと芸能人の参入について考察します。

 

YouTuberを取り巻く環境の変化

 

YouTubeができた2005年から今までの環境で大きく変化したことは、やはりスマホの普及ではないでしょうか。大容量のデータ通信が可能となり、ガラケーからスマホへの変更が一気に進み、通勤や通学の途中など、時間と場所を問わずにYouTubeを視聴することが可能になりました。それまでは視聴ツールのメインがパソコンであったため、家にいる時間しか見ることができず、視聴回数も時間も今ほど多くはありませんでした。しかし、スマホが主体に変わったことでより多くの視聴者を獲得できるようになり、電車から新聞や本を読む人がいなくなったといわれるほどになったのです。

またYouTuberも多様化し、1人でいろいろなことにチャレンジする従来の単独タイプから、複数人がチームを組んでコンテンツを作りこんだり、バーチャルなキャラクターでコンテンツを作るYouTuberまで現れました。コンテンツの内容も、人気だったガジェット系コンテンツはもちろん、美容やスポーツ、釣り、旅行、おもしろ映像など、非常にジャンルが細分化された特化型が目立っています。これらの複数の要因により、YouTubeの視聴者は老若男女に裾野が広がり、多くの人々に視聴されるようになったのです。

 

YouTuberの収入源

 

今ほど多くのYouTubeの視聴者がいなかった頃、YouTuberにスポンサーがつくことはなかなか難しく、YouTuber自身が、スポンサー企業探しに営業をすることも多々ありました。

しかし、今では人気のYouTuberに企業側からスポンサーや広告のオファーが来るまでになりました。これは、いままで頑張ってきたYouTuberが勝ち得た信用と信頼の賜物であり、これから参入するYouTuberも知っておかなければいけない歴史です。自分の作ったコンテンツを見てもらえない時も、儲けが出ない時も、YouTuberが1人のクリエイターとしてコンテンツを根気よく作り続けて増やし続けた。その結果、その作品に多くの視聴者が興味を持ち、そこに企業が価値を見出したのです。

 

YouTubeに参入しはじめた芸能人

 

最近になり、芸能人のYouTubeへの参入が目立っています。お笑い芸人をはじめ、アイドル歌手やアーティスト、俳優など、およそ芸能といわれるすべてのジャンルからYouTubeへ参入しています。そのような中で、YouTuberが注意すべきポイントは、自らの力で地位を獲得するという思いの中、モラルやルールを守りながら、いかに面白いコンテンツを作るかということでしょう。

 

今でこそ人気のYouTuberは知名度がありますが、これから新たに素人からYouTuberとして参入するには、この芸能人は大きな脅威となるに違いありません。ただ、逆に言えば、芸能人がYouTubeに参入する際には、これまでYouTubeに興味の無かったユーザーを多数引き連れて来てくれるという副産物もついてきます。

確かにYouTuberが増えて、その分母が増えることは脅威ではあります。しかし、YouTubeを視聴する分子を増やすには、芸能人という知名度も人気も抜群のインフルエンサーが鳴り物入りで参入することはプラスにも働きます。テレビなどのスポンサー企業がYouTubeにも興味を持つという意味でも、最大限の貢献になるのではないでしょうか?

 

テレビというこれまでのモンスターコンテンツが沈みゆく現代、これからもYouTubeをはじめとする動画配信サイトはまだまだ進歩しながら市場を拡大することでしょう。

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